幻の駅(特別編)・白滝シリーズってなに?
こんにちは。三度の飯より幻の駅が旨い幻の駅ハンター・三上です。
今回はJRグループダイヤ改正を見据えた特別編として「白滝シリーズ」を取り上げたいと思います。
まずはこちらの「駅すぱあと」の路線図をご覧ください。
おや? 「白滝」という名前の駅が連続して並んでいますね。
結論から申しますと、これが鉄道ファンの間で有名な「白滝シリーズ」の実体です。
2016年1月現在、「上白滝」「白滝」「旧白滝」「下白滝」の4駅でメンバー構成がされていますが、このうちの「白滝」を除く3駅(赤色で示した駅)が、今春のダイヤ改正をもって卒業(廃止)となることが決まっています。
これら3駅の紹介に移る前に、せっかくなので特別に昭和40年代の石北本線を再現してみましょう。
こちらです!
一気に駅が増えましたね。
「白滝シリーズ」があるJR北海道・石北本線のこちらの区間には、かつてこれだけの駅がありましたが、急速な過疎化によりだんだんと駅の数を減らしてきました。白滝シリーズのメンバーに「奥白滝」がいましたが、2001年に“卒業”しています。
今は信号場として残る奥白滝駅
信号場
鉄道路線において、分岐器(ポイント)や信号設備が設けられていて、旅客や貨物の取扱を行わない停車場のことです。列車の行き違いなどで停車することはあっても、旅客の乗降はありません。
それでは、あらためてこの春に廃止となる駅を見ていきましょう。
【上白滝(かみしらたき)】
この駅の特徴はなんと言っても停車本数!
1日上下1本ずつしかない、究極の駅でした。
列車での訪問は困難であるため、特急も停まる隣の白滝駅から3kmちょっとの道のりを歩いてアクセスするのが一般的でした。
【旧白滝(きゅうしらたき)】
この地域から通学する「1人の女子高生のために残されていた駅」として最近殊に有名となってしまいましたが、その女子高生の卒業とともに、旧白滝駅も卒業することとなりました。開業当時から残る木造の小さな待合室が印象的な駅でした。
【下白滝(しもしらたき)】
3駅の中で唯一、列車交換(行き違い)ができる駅でしたが、周囲に人家はほとんどありません。
駅前には牧場があって、たまに牛の鳴き声が聞こえてくる、のどかな駅でした。
白滝シリーズはこの「白滝」駅だけに
他のメンバーが卒業し、今春からソロ活動を余儀なくされる「白滝」。これからも白滝地区の玄関口として頑張ってほしいものですね。
記事を書いた人
三上(みかみ):乗換BIG4
ヴァル研究所コンテンツ開発部所属。1つのジャンルにとどまらないがあえて言うなら「乗り鉄」。鉄道を含めた公共交通の知識の幅広さは、社内随一である。